「SEOキーワードって、結局どれを選べばいいんだろう…」。
検索ボリュームが多いキーワードは競合が強すぎるし、ニッチすぎるとアクセスが集まらない気がする。それに、会社のリソースは限られているから、あれもこれも手を出せるわけじゃない。
そんなふうに、キーワード選定で頭を抱えている現場の担当者は少なくありません。いろんなSEO記事を読んでも、「検索意図を考えよう」「関連キーワードを集めよう」といった基本のキはわかったけど、実際にどのキーワードを優先して対策すればいいのかという判断軸が、いまいち掴めないままになっていませんか?
結論から言います。キーワード選定の優先順位は、自社サイトの「フェーズ」で決めるのがいちばん現実的です。立ち上げたばかりのサイトと、すでに安定した流入があるサイトでは、狙うべきキーワードの種類がまったく違います。この記事では、あいまいになりがちな「優先順位」をクリアにするために、4つの判断軸を比較しながら、あなたの今の状況にぴったりの選び方を提案します。最後には、明日からすぐに使える優先順位決定フレームワークも用意しました。
SEOキーワードの優先順位を決める4つの判断軸
まずは、キーワード選定でよく使われる4つの判断軸を整理してみましょう。これらはどれかひとつだけを選ぶものではなく、組み合わせて考えるのが基本です。
検索ボリューム:とにかくたくさんの人に見てもらう軸
「SEO」とか「マーケティング」といった、月に何万回も検索されるようなビッグキーワード。検索ボリュームを重視する考え方は、「たくさんの検索ユーザーがいる=流入のチャンスが大きい」というシンプルな発想です。
ただ、この軸だけを追いかけていると、気づけば競合サイトの壁が高すぎて、なかなか上位表示されない…という状況に陥りがち。特に、ドメインパワーがまだ弱い新規サイトがこの軸を優先すると、記事を書いても検索結果の深い階層に埋もれてしまうリスクがあります。
競合性(難易度):勝ちやすい場所を選ぶ軸
競合が少ないキーワードや、ロングテールキーワードを狙う考え方です。上位表示のハードルが低いぶん、比較的早く検索結果の1ページ目に載れる可能性があります。
ただ、「競合が少ない=検索している人も少ない」というケースがほとんど。検索ボリュームが小さいキーワードばかり拾っても、ビジネスへの貢献度は限定的になりがちです。
コンバージョン率(CVR):お金になるユーザーを狙う軸
「SEO対策 外注」や「資料請求」といった、実際に問い合わせや購入に結びつきやすいキーワードを重視する軸です。確度の高いユーザーを獲得できるのが最大のメリットですが、検索される回数自体は多くないことがほとんど。また、こうしたキーワードは記事よりもサービスLPで対策されることが多いので、記事で狙う場合には構成をしっかり考える必要があります。
事業戦略適合性:自分たちにしか書けないことを軸にする
自社の強みや専門性にマッチしたテーマを選ぶ考え方です。E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)の観点からも評価を得やすく、Googleの品質評価ガイドライン(Google Search Central、継続的に更新)が重視する「ユーザーにとって役立つコンテンツ」を提供しやすいのが特徴です。
ただし、自社にマッチしていることと、世の中で検索されていることは、必ずしもイコールではありません。事業戦略に合っていても、ニーズがなければ誰も読んでくれません。
優先順位、どうやって決める?多くの現場が直面する3つの壁
では、これらの軸をどう組み合わせればいいのか。実はそこが、多くのSEO担当者の「つまずきポイント」になっています。SNSやQ&Aサイトで集めたリアルな声(2026年8月18日時点)を見ても、「基本的なことはわかっているけど、実務で困っていることが解決できない」という不満が複数見られました。
具体的には、以下のような悩みが浮き彫りになっています。
- リソースが足りず、どのキーワードから手をつければいいか決められない
- 検索ボリュームの数字ばかり気にしてしまい、結局成果に結びつかない
- 社内でキーワードの優先順位を説明するとき、納得感のある根拠を示せない
つまり、多くの現場が「優先順位のつけ方」という判断基準そのもので迷っているわけです。このギャップを埋めるには、4つの軸を単独で見るのではなく、自社のフェーズに合わせて軸自体を切り替える発想が必要になります。
自社のフェーズ別!優先順位決定フレームワーク
ここからが本題です。上記の4つの判断軸を、自社サイトの成長フェーズに当てはめて考えてみましょう。
フェーズ1:新規・成長期サイトは「競合性の低さ」と「事業戦略適合性」を優先
立ち上げたばかりのメディアや、まだドメインパワーが十分にないサイトが、いきなりビッグキーワードに挑むのは得策ではありません。まずは、検索ボリュームは小さくても、自社の強みを活かせるテーマで、かつ競合が少ないキーワードを狙いましょう。
このフェーズで大切なのは、「勝てる場所で実績を積む」こと。小さなキーワードでも、実際に検索結果で上位を取れた経験は、次のステップへの大きな自信になります。また、特定のニッチなテーマで専門性を示すことは、E-E-A-Tの観点からもプラスに働きます。
フェーズ2:安定期サイトは「コンバージョン率」を最優先
ある程度の流入が安定して見込めるようになったら、次のステップは「収益への貢献」です。このフェーズでは、検索ボリュームよりもコンバージョン率の高さを重視します。
「問い合わせにつながるキーワード」「資料請求に至るキーワード」といった、ビジネス成果に直結するクエリを選定し、その意図にぴったり合ったコンテンツを用意しましょう。記事のターゲットを、単なる「情報収集ユーザー」から「比較検討・購入直前ユーザー」へとシフトさせることがポイントです。
フェーズ3:拡大期サイトは「検索ボリューム」の大きなキーワードに挑戦
すでに確固たるドメインパワーと、安定したコンバージョンを獲得できているサイトは、いよいよ大きな市場に挑むタイミングです。このフェーズでは、検索ボリュームが大きく、競合も多いビッグキーワードに正面から挑戦します。
ただし、ここで注意したいのは「1ページ=1テーマ」という基本の徹底です。SEMLABOの知見(出典:SEMLABO、公開日不明)にもあるように、1つのテーマを徹底的に網羅することで、結果的に関連する複数のキーワードで評価を得ることができます。キーワードの数ではなく、テーマの深掘りがカギになります。
「1ページ=1キーワード」と「関連キーワードで狙う」はどっちが正しい?
ここでよくある疑問が、「1ページ=1キーワード」と「関連キーワードで多角的に狙う」の違いです。これ、実はどちらか一方を選ぶ話ではなくて、両方とも正しいんです。
「1ページ=1キーワード」というのは、メインテーマを1つに絞りなさいという意味。そして、その1つのテーマについて深く・網羅的に書けば、自然と複数の関連キーワードでも検索に引っかかるようになります。要するに、質の高いコンテンツは、結果的に複数のキーワードをカバーできるということです。
逆に、関係の薄いキーワードを無理に詰め込むと、テーマがブレて読者にとっても検索エンジンにとってもわかりにくい記事になってしまいます。まずはメインテーマをしっかり決めて、その周辺情報をどこまで盛り込むか考えるのが正しい順番です。
優先順位を決める前に「検索意図」を再確認しよう
判断軸やフェーズの話をする前に、押さえておきたい大前提があります。それは検索意図です。
Googleの検索の仕組み(Google Search Central、継続的に更新)では、ユーザーの意図を正確に把握することが「完璧な検索エンジン」の条件だとされています。つまり、どれだけ優先順位を適切に決めても、ユーザーが求めている答えを記事が提供できていなければ、上位表示は見込めません。
キーワードを選定したら、実際にそのキーワードで検索してみてください。上位に表示されている記事はどんな内容ですか?動画が中心ですか、リスト形式が多いですか、それとも長文の解説記事が並んでいますか?検索結果画面(SERP)の表示傾向を観察するだけで、どんな意図で検索されているかがかなり見えてきます(molts、2026年7月3日)。
明日から使える!キーワード優先順位チェックリスト
最後に、実際にキーワードを選定するときに使える簡易チェックリストを用意しました。この質問に答えてみて、より多く「はい」がついたキーワードを優先してみてください。
- このキーワードで上位表示された場合、自社の事業目標(売上・リード獲得など)に貢献できるか?
- 現時点の自社サイトのリソース(工数・予算・知見)で、質の高いコンテンツを作れるか?
- このキーワードで検索しているユーザーの悩みやゴールが、明確にイメージできるか?
- 上位表示されている競合サイトと比べて、自社に強みや独自の切り口があるか?
- このキーワードで上位を取ったあと、次のアクション(関連キーワードの攻略など)に繋げられるか?
このチェックリストは、あくまで優先順位を「決める」ためのもの。すべてに「はい」がつくキーワードが理想ですが、現実にはそこまで完璧なものは多くありません。大事なのは、そのキーワードを選ぶ理由を、社内で納得感を持って説明できるかどうかです。
キーワード選定におすすめの便利ツール
最後に、今回の記事で紹介した考え方を実践するときに、ぜひ活用してほしいツールを紹介しておきます。キーワード選定は、ツールを使うことで格段に効率が上がります。
ラッコキーワード
関連キーワードの収集やサジェストワードのチェックに便利な無料ツールです。実際に検索窓に入力されるキーワードを可視化してくれるので、検索意図のヒントにもなります。
Google アナリティクス
自社サイトにすでに導入されている方も多いかと思いますが、検索キーワードだけでなく、流入後のユーザー行動を分析するために必須のツールです。
Google Search Console
実際にどんなキーワードで自社サイトが表示されているか、クリックされているかを確認できます。ここで表示回数が多いのにクリック率が低いキーワードは、記事の改善で大きな伸びしろが見込めます。
優先順位を決めたら、あとは実行あるのみ
キーワード選定の優先順位が決まったら、あとは記事を書いて公開し、データを取って改善するだけです。完璧なキーワード選定を最初からやろうとするより、まずは小さく始めて、結果を見ながら軌道修正する方が、実務ではよっぽど現実的です。
どうしても迷ったときは、もう一度この記事で紹介したフェーズ別フレームワークに立ち返ってみてください。自社サイトが今どのフェーズにいるのかを正直に見極めることが、正しいキーワード選定への近道です。

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