子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)、まだ打っていないというあなた。もしかすると「もう打てる年齢を過ぎたんじゃないか」「無料で打てる期間が終わったって聞いたけど…」と不安に思っていませんか?
まず結論からお伝えします。多くの人が該当する「キャッチアップ接種」は2026年3月31日に終了しました。しかし、だからといって「もう打つ意味がない」わけでは決してありません。現在も公費(無料)で打てる人がいる一方で、自費にはなりますが30代・40代でも接種を検討する価値は十分にあります。
この記事では、2026年7月時点の最新の制度と、年齢別に「今、あなたが取るべき行動」を具体的にわかりやすく解説します。
最初に知っておきたい「2026年4月以降」の大変化
キャッチアップ接種は終了しました(2026年3月31日)
まず絶対に押さえておきたいのがこのポイントです。
1997年4月2日から2009年4月1日生まれの女性を対象としていたHPVワクチンのキャッチアップ接種(公費負担)は、2026年3月31日で終了しました。すでに1回以上接種していて残りの回数がある場合の経過措置も、同じく2026年3月31日に終了しています(厚生労働省公式サイト、2026年更新)。
この制度が終わったことで、この世代(現在17歳〜28歳くらい)で1回も打っていない人は、原則として公費では打てなくなりました。
定期接種は2027年3月31日まで(現在も無料)
では、誰が今も無料で打てるのかというと、小学校6年生から高校1年生相当(12歳になる年度から16歳になる年度まで)の女子です。この「定期接種」の対象者は、2027年3月31日まで公費(原則無料)で接種できます(子宮頸がん予防.com、2026年7月1日更新)。
つまり、2026年7月現在で中学1年生から高校1年生の女子は、まだ公費で打てるラストチャンスの世代なんです。
現在の公費接種は「9価ワクチン」のみ
もう一つ大きな変更点があります。2026年4月から、公費で接種できるHPVワクチンは9価ワクチン(シルガード9)のみになりました(厚生労働省「HPVワクチンに関するQ&A」、2026年3月25日更新)。従来の2価・4価ワクチンは公費対象外です。
9価ワクチンは、子宮頸がんの原因となるHPV型のうち、約80〜90%をカバーできると言われています。
「子宮頸がんワクチン 打ってない人」のための年齢別ロードマップ
ここからが本題です。「自分はもう打てないのかな」と不安になっているあなたのために、年齢と状況別に「今できること」を一覧にしました。
小学6年〜高校1年相当(12歳〜16歳になる年度)
今すぐ接種を検討してください。まだ公費(無料)で打てます。
期限は2027年3月31日まで。15歳未満で始めると2回の接種で完了しますが、15歳以上だと3回必要で、3回終えるのに最短でも約6か月かかります。
たとえば2026年7月時点で高校1年生(16歳になる年度)の場合、15歳以上の扱いになるため3回接種が必要です。3回目まで終わらせようと思ったら、2026年の秋ごろまでには初回接種を始めておく必要があります。ギリギリになって「間に合わなかった」とならないよう、早めの行動がカギです。
高校2年〜28歳で、キャッチアップ期間中に1回以上接種済みの人
残りの回数を公費で打つことはできません(2026年3月31日に経過措置も終了済み)。
経過措置は終了しているので、残りの回数は自費で接種するしかありません。ただ、途中まで打っているのであれば、できるだけ早く残りの回数を打ち終えることをおすすめします。すでに体内で免疫が作られ始めている状態なので、ここで中断してしまうのはもったいないですから。
高校2年〜28歳で、1回も接種していなかった人(キャッチアップ対象だったが未接種)
公費では打てません(終了済み)。ただし、自費で打つことは可能です。
この世代(1997年4月2日〜2009年4月1日生まれ)で「やっぱり打っておけばよかった」と後悔している人は少なくありません。SNSなどでは「キャッチアップが終わったと知って愕然とした」「親が打たせてくれなかった」といった声が複数見られました(X・Yahoo!知恵袋など、2026年7月時点の投稿を要約)。
でも、自費にはなりますが、今からでも打つ意味はあります。費用はかかりますが、将来的なリスクを考えたとき、検討する価値は十分にあると言えるでしょう。
29歳〜45歳で未接種の人
公費対象外ですが、自費での接種が可能です。
45歳までであれば、HPVワクチンの有効性が確認されています。この年代になると、すでにHPVに感染している可能性も高くなりますが、ワクチンは自分がまだ感染していないHPV型に対して予防効果を発揮します。すべての型に感染しているわけではないので、打つことで予防できるものはある、というのが専門家の見解です(CL-SACRA、2026年4月28日更新)。
46歳以上で未接種の人
現時点ではワクチン接種は推奨されていません(有効性のエビデンスが十分にないため)。その代わり、子宮頸がん検診を必ず受けてください。検診は早期発見・早期治療のための最強の手段です。
「今から打つならいくらかかるの?」気になる自費接種の費用
公費が使えない世代が一番気になるのは「費用」ですよね。クリニックの実例を見てみましょう。
- 9価ワクチン(シルガード9)3回で約91,300円(税込)
- 4価ワクチン(ガーダシル)3回で約51,700円(税込)
というデータがあります(CL-SACRA、2026年4月28日更新/あゆみレディースクリニック高田馬場、2026年)。
ただし、4価ワクチン(ガーダシル)は2026年12月末で販売終了が決まっています。今後自費で打つなら、ほぼ9価ワクチン一択になると考えておいたほうがいいでしょう。また、医療機関によって費用は異なる場合があります。複数のクリニックに問い合わせてみることをおすすめします。
また、健康保険組合による費用補助が出るケースもあります。勤め先の健康保険組合に「HPVワクチンの自費接種に補助はあるか」確認してみると、思わぬ助けになるかもしれません。
それでも「副反応が怖い」というあなたへ。データで見る現実
SNSやQ&Aサイトで「子宮頸がんワクチン 打ってない」と検索すると、「副反応が怖くて踏み切れない」という趣旨の投稿が圧倒的に多く見られました(X・Yahoo!知恵袋など、2026年7月時点の投稿を要約)。漠然とした不安を感じている人は本当に多いんです。
では、実際のデータを見てみましょう。9価ワクチン(シルガード9)の副反応発生頻度(添付文書第4版より)は以下の通りです(厚生労働省「HPVワクチン」ページ、2026年更新)。
- 50%以上:疼痛(接種部位の痛み)
- 10〜50%未満:腫脹、紅斑、頭痛
- 1〜10%未満:浮動性めまい、悪心、下痢、発熱、疲労
- 1%未満:嘔吐、腹痛、筋肉痛、関節痛、倦怠感など
- 頻度不明(まれ):感覚鈍麻、失神、四肢痛
そして、アナフィラキシー(重いアレルギー反応)やギラン・バレー症候群などの重い副反応は「頻度不明」ですが、発生頻度は極めて稀です。
つまり、多くの人が経験するのは「打ったところが痛い」「熱が出た」といった、いわゆる一般的なワクチン接種後の反応で、重い副反応が起きる確率は非常に低いというのがデータが示す現実です。
それでも不安な場合は、予防接種後に何かあったときに補償される「予防接種健康被害救済制度」というものもあります。まずはかかりつけの医師や婦人科医に相談してみると、自分の体質や状況に合わせたアドバイスがもらえるでしょう。
ワクチンを打っても「検診」は必須です
ここで絶対に忘れてはいけないのが、子宮頸がん検診の存在です。
HPVワクチン(9価)は子宮頸がんの原因の約80〜90%を予防できると言われていますが、100%ではありません。また、すでに感染しているHPVに対しては効果がありません。だからこそ、ワクチン+検診の両方を受けることが、子宮頸がんを防ぐ最強のセットなんです。
日本の子宮頸がん検診の受診率は約40%(2022年国民生活基礎調査)と、欧米の約80%と比べてかなり低いのが現状です(子宮頸がん予防.com)。「ワクチンを打ったからもう大丈夫」ではなく、「ワクチンで予防+検診で早期発見」の二段構えで臨むことが大切です。
そもそも子宮頸がんってどんな病気?リスクを知っておこう
念のため、基本的なデータも押さえておきましょう。子宮頸がんは、国内で年間約11,000人が罹患し(2021年)、約3,000人が亡くなっている病気です(厚生労働省Q&A、2026年更新)。20代から罹患率が上昇し、40代でピークを迎えます。25〜39歳の女性のがん死亡原因の第2位が子宮頸がんというデータもあります。
原因のほとんどはHPV(ヒトパピローマウイルス)への感染です。HPVはごくありふれたウイルスで、性交渉経験のある女性の50〜80%が生涯で一度は感染すると言われています(厚生労働省Q&A、2026年更新)。日本人女性の子宮頸部細胞に異常がない人の10〜20%がすでにHPVに感染しているというデータもあります。
つまり、特別なことではなく、ごく普通の人が感染しうるウイルスなんです。そして、その感染を防ぐのがHPVワクチンです。
男性も接種を検討できるの?
これまで「子宮頸がんワクチン」という名前から女性向けの印象が強いですが、男性にもHPVは感染します。男性がHPVに感染すると、肛門がんや中咽頭がん、尖圭コンジローマ(性器いぼ)のリスクがあります。
現在、日本で男性へのHPVワクチン接種は公費対象外ですが、任意接種として自費で受けることは可能です。男性がワクチンを打つことで、自分自身の予防になるだけでなく、パートナーへの感染リスクを減らすという意味もあります。
子宮頸がんワクチンを打ってない人が「今すぐやるべきこと」まとめ
ここまで長々と書いてきましたが、最後にシンプルにまとめます。
あなたが定期接種対象者(小学6年〜高校1年生相当)なら → すぐに医療機関に相談。まだ無料で打てます。期限は2027年3月31日。
あなたがキャッチアップ対象世代(17〜28歳くらい)で未接種なら → 自費にはなりますが、今からでも接種を検討する価値はあります。費用は約9〜10万円が目安。
あなたが29歳〜45歳で未接種なら → ワクチンの有効性は確認されているので、婦人科医に相談してみてください。
あなたが46歳以上で未接種なら → ワクチンより子宮頸がん検診を優先してください。
どれに当てはまっても共通して言えること → 子宮頸がん検診は必ず受けましょう。ワクチンを打った人も打っていない人も、検診は命を守る最後の砦です。
「打っていないからもう遅い」なんてことはありません。今からでもできることは必ずあります。まずは一歩、かかりつけの医師やお近くの婦人科に相談してみることから始めてみてください。
【この記事で紹介した商品・サービス】
シルガード9
9価HPVワクチンです。現在、日本で公費・自費を問わず接種できる中心的なワクチンです。子宮頸がんの原因となるウイルス型の約80〜90%をカバーできるとされています。
ガーダシル
4価HPVワクチンです。2026年12月に販売終了が予定されています。現在は在庫がある医療機関でのみ接種可能な場合があります。
サーバリックス
2価HPVワクチンです。現在は公費対象外で、接種できる医療機関も限られています。

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